昨日昼前我が家を訪れたバラの会の友人とパソコン修理で訪れた若い友人(どちらも女性)。私がパソコンの修理をしている間、そのお二人と妻がある話題で盛り上がっている。何と「シルバー川柳」のことでした。
先日、本屋に寄った折に妻が勝ってきた3冊の「シルバー川柳」特集をひろげて、しばし笑いの渦でしたね。思わず笑い転げる「傑作」が並んでいるので楽しい。
あ あの世ではお友達よと妻が言い
藤本 明久(男性/石川県/64歳/広告事務所自営)
え 延命は不要と書いて医者通い
安永 賣市 光(70歳/男性/宮城県/無職)
お お迎へと言うなよケアの送迎車
安永 富男(男/福岡県/84歳/無職)
さ 「先寝るぞ」「安らかにね」と返す妻
朝倉 道子(女/埼玉県/71歳/主婦)
か 改札を通れずよく見りゃ診察券
津田 博子(46歳/女性/千葉県/主婦)
た 誕生日ローソク吹いて立ちくらみ
今津 茂(男性/大阪府/63歳/会社員)
ひ ひ孫の名読めない書けない聞きとれない
松本 俊彦(男/京都府/48歳/会社員)
ほ 本性が出ると言うからボケられぬ
阿部 浩(男/神奈川県/53歳/会社員)
め メイドカフェ?冥土もカフェがあるんかえ?
竹村 友子(女/三重県/36歳/パート)
他にも「胸騒ぎ恋かと思えば狭心症」とか「同窓会挨拶交わしてよろけ合う」などというのもあったような。まったく笑う前に身につまされる。
こんな調子で過去の川柳をあつめて「シルバー川柳カルタ」をつくったらいかがでしょう。老人ホームやシニア大学などでカルタ大会をやる。超高齢化時代、絶対にウケると思うんだけどなあ。正月に家族がそろったときにやってもよい。
もっとも孫にフダを読んでもらって、「は〜〜い」とやっている自分は想像したくありませんけど。
というわけで、私も一句。
お 「オレ作る」「ワカメ切らずにどう食べる」
か 「加齢です」言われて帰ればカレー待つ
し 絨毯の模様押さえるカルタ取り
イマイチだなあ・・・。
ま、それはともかく、笑い飛ばしてしたたかに長生きするのが一番ですね。
***********************************正月あけに私も「老い」とたたかいながら一仕事。池田町の「老い」と向き合っていた次第。
この町の資料集めのひとつとして、池田町の人口の変遷と財政(とくに収入)の推移をしらべて表にまとめていたのです。
住民課の窓口の方にはお世話になりましたが、同時に町のデータの収集、処理にも大きな問題があることがわかり、住民課でもちょっとあわてていたのではないでしょうか。
それはともかく、実態を正確にとらえ、それに基づいて対策をとることが必要なのですが、こうしたデータが十分に町民に周知徹底されずにいることが問題なのではないかと思わされました。
まとめたものは次の通りです。
池田町の人口と財政1ページ目と2ページ目には次の表を載せてあります。
表1はここ20年ほどの年代別人口の動きです。出生者数はじりじりと下がってはいるものの低位安定という状況で、これはちょっと意外。ですから、人口全体の割合では0歳から9歳までは少しずつ減少。これにくらべて20代が目立て減少し、30代がやや増加傾向。40代、50代が減って60代以降が大きく増加していることがわかります。50歳を境にちょうど人口が2分されているというのが現在の池田町の実像です。
先日の市民タイムスには、近隣町村の人口がどうなっているのかについての記事が掲載されました。資料の一部としても載せてあります。
この町村の人口問題は、全国的に共通する流れや課題があることは当然ですが、それまでの行政や町村民の活動がどうであったのかも当然ながら反映しています。
その点で、池田町を眺めてみたときにどのようなことが明らかになるのか。私にはこの点を明らかにし得ず、十分な対策を講じることができないままに推移してきたことが現状につながっていると見えます。
たとえば、若者定住住宅を建てる場合、建てることが先にあって誰がどのようにそこに住むかは「自然発生性」に任せている。ハコモノの場合は、建てることが優先されて理由は後付けになっている。順序がすべてあべこべなのです。
行政は各年代の推移をどのように分析し、どのような対策を講じているのでしょうか。また、転入・転出について年代ごとにどのような問題なり課題なりがあると把握しているのでしょうか。議会でこのような議論があったのでしょうか。
福祉課では毎年くわしい資料をつくり、健康面での分析を行っています。どのような病気があり、何が問題なのかを詳細に把握しているから対策もとりやすい。長寿の町の一端はこうした福祉関係で働く職員の努力に支えられている。
しかし、行政はタテの世界ですから課題に応じて横断的に対策を講じることができません。
一例を挙げましょう。池田町の転入者が多いのは、1つには景観に惹かれて移住する人がいるからです。
観光協会・観光推進本部では数年前から情報を発信し、いろいろなイベントにとりくみ、認知度を上げるのに「やっきに」なってきました。
移住者がそれに連動しているとは思えませんが、長い目で見れば大きな効果はあるはずです。しかし、その困難な作業を担う部署はあまりにイベント依存になり、働きづめに働いて身をすり減らしている状態と私には見受けられます。本来観光協会は町とは異なり商工業の振興とも密接に関係がありますが、その仕事が十分にできないまま、ウオーキングイベントに追われるという状態が長い間続いてきました。
私は観光協会職員の賃金は同年齢の役場職員の2倍くらいあってもおかしくないと思っているのですが、現状はどうなのでしょう。他市町村であれば役場職員が行うべき仕事も代行しているのですから、町からの補助を抜本的にひきあげ、現状にふさわしい職員数と活動にすべきではないのでしょうか。
池田町では、観光と移住というのは切っても切れない関係にあるのです。だとすれば、そのように位置づけて農山村留学や農山村宿泊、農業体験などの政策と結んで新しい地域振興の道筋が生まれるのです。そうした関連ではじめて町に対する魅力が生まれ、定着へとつながる。将来への発展性を秘めたこうした部署にこそお金をかけなければならないということです。
さらに、農業問題では後継者育成がまったなしです。しかし、この点でもJAまかせであったり、圃場整備だけの行政に陥っていないのか。民間の農業者団体と協力して育成の仕組みを構築することはその気さえあればできるはずです。
若者定住は、家を建てればできるのではなく、こうした農業への「しくみ」をつくり若者を誘導することにお金を使うことが求められる。ここでも順序があべこべなのです。
これ以外にも論じることはいろいろあるとは思いますが、先入観にとらわれず議論を重ねることが大事でしょうから、とりあえず今日はこのくらいにしておきましょう。
出生数、死亡者数、転入・転出のデータも合わせて参考にしていただきたいと思います。