台風による雨の心配のため、今日のバラ園作業はお休み。そのおかげでパラリンピック開会式の模様を幾分か長く見ることができました。
中でも感動的だったのは親子がカンガルーのようにくっついてゆっくりゆっくり歩いてオリンピック期を運ぶところや、聖火リレー。障害があるなしにかかわらず、一人の人間としての尊厳を守り、助け合うことをみんなのものにしていきたいという心意気にあふれる開会式だったと思われました。
午後から雨が本格的になってきました。夕方には「北アルプス市民劇場(演劇鑑賞会)」の臨時総会が予定されているので、あまりひどくならなければいいのだがとちょっと心配。
妻が市民劇場の幹事をしており、こちらにいれば当然執行部側として出席しなければならないのですが、今回は参加できず。直前の幹事会で、議長を誰にするのかという話があって妻が自分がいないからと私を議長に推薦したのだという。それはスジが違うではないかと言ってみても後の祭り。
何故臨時総会なのかといえば、会員の減少に対応するためと今後の会の発展をはかるために一定の会費値上げが幹事会から提案されることになっているのです。
よりによって誰もが認めたくない会費値上げの議長なんて貧乏くじだよなと思いつつも、ここは仕方がないかと今日出席することにしたのでした。
普段は、会の運営は妻をはじめとする幹事、運営サークルの代表にまかせて私はもっぱら観賞するだけで、会のことはほとんど考えることもなく過ごしてきたのですが、今回はそうもいかない。まして値上げとなればそれなりそれぞれに負担がかかりますから問題も大きい。
もともと、この種の演劇鑑賞運動にしろ音楽鑑賞運動にしろ、戦後間もなくのころから急速に全国で広がり、自主的な文化運動としての地歩を固めてきたのです。しかし、年月を経て当時の労演・労音などという組織はとっくの昔に姿を消し(一部名称を残しているところはある)、演劇については演劇鑑賞会というサークルを土台とした活動に変わって、それでも地道に続けられてきました。
従って、それを支えている人たちは昔からこの運動に関わってきた高齢者が多く、跡継ぎがいないことや鑑賞人口の減少のために困難に直面し組織の縮小、廃止のやむなきに至ったところもたくさんあります。
北アルプス市民劇場も、ここ最近は会員の減少に直面して、これからどのように会を運営するのかという根本的な問題にぶち当たっているというわけです。
詳しくは知りませんが、全国ではこうした困難を全会員の努力で克服し活性化しているところがあるとも聞きます。
まず、確認すべきことは、いまこれだけの組織を維持し、よい演劇を楽しみたいという層が確実に存在しているということです。
次に、なぜ商業演劇ではないこうした自主的な鑑賞運動が求められているのか、この運動を通して私たちが目指すものは何なのかを今一度明確にしておくことが必要です。原点に戻るということです。つまり、この活動の意義がおろそかにされ、単に受け身の鑑賞だけのものになってしまえば、組織の低迷・衰退は時間の問題です。
一人一人の会員がこうした本質に関わる問題意識をどれだけ持っているのか、サークルにどれだけ自主的・自発的に関わっているのかをしっかり振り返ってみて、今日の日本の文化を地域から作りあげていく一翼を担う組織であることを自覚することが何より大事なのではないでしょうか。
値上げはしないに越したことはありませんが、値上げをするしないが直接の問題ではないということ。上記の意義を踏まえ、今日の会の現状を冷静に見れば、どうするのがよいのかは自ずと見えてくるのではないでしょうか。以上、議長としては会議の場で意見は発言できませんので、ここに記しておくことにしました。
夜の食事を台湾料理店「美華」でたべて、帰宅したのが10時頃。無事議長の任を果たし、幹事会提出の月300円値上げ提案を多数の拍手で可決しました。
予想通り、値上げに慎重な意見も沢山でたものの、この貴重な文化運動の火を絶やすわけにはいかないという積極的な意見も多く出て、7時半から8時50分近くまでぎりぎりの討論が続けられ、最終的には挙手による賛否という方法ではなく、納得しての合意という形で収めることができたというわけです。ふ〜〜疲れた。幹事会さん、議長をねぎらって欲しいなあ。酒というわけにはいかないから、コーヒーでもいいよ。
政治関連の話はもう腹一杯なので今日はアップルのiPhoneのニュースを切り口に経済の話題を。
アップル社は日本向け製品を意識して防水とお財布ケイタイの機能を載せた新型iPhone7を発売したのだとか。まあ、若い人には嬉しいニュースかもしれません。
ただ、レガシーマックのユーザーとしては、隔世の感があるだけ。ヨダレを垂らして見ているだけです。
ニュースでは、日本向けの製品を初めて出したなどと解説していましたが、これはちょっと違うのでは??スマホではありませんが、以前パワーブック2400Cという小型ノートパソコンを発売したことがありました。これが初めての日本向け製品。
新しもの好きの私は、かつてこれも入手し、中身を最高のものに取り替えて結構長く使っておりました。しかし、クリックボタンがヒゲ状で使いづらくアップル社では「失敗作」と見做されていたようで(Wiki)、「二度とターゲットを地域限定としたモデルが開発されることはない」と言われていたのだそうですよ。
iPhoneではそんな失敗もないと踏んだのかどうか、何しろ日本ユーザーは高くても質がよいものを購入するのだというのがその開発理由だそうで、発売に踏み切ったのだとか。そりゃ中国でも東南アジアでも2割から3割りのユーザーしかおらず、日本だけが6割強のユーザーを持っているのですから。
実は、3ヶ月ほど前に私も妻もケイタイを買い換えました。できるだけ安く、使い買っても悪くなく、かといってスマホで何でも済ませるということはあり得ないので、形はケイタイ、中身はスマホという中途半端なものにしたのです。電話、メールくらいならこれで十分。とにかくサーバーをレンタルして光回線をつけて、でかいデスクトップPCを使っていれば、スマホにかけるお金など出てくるはずもありません。
この頃本当に実感するのですが、政府も財界も、庶民は「魅力的」な製品やソフトを開発すれば自動的に消費者は食いついてくると思っているのでしょうか。それがなければ困るという人は当然の選択肢にはなっても、今や多数を占める高齢者にとってはまるで夢の話。消費者を愚弄するのもいい加減にしろといいたいですね。日本経済は、間違いなく破綻する。私はこのことに確信をもっております。
今日の「しんぶん赤旗」には気になるデータがいくつも紹介されていました。まず第1は、実質可処分所得の推移です。第2次安倍内閣発足時と比べたもの。
2011年8月〜2012年7月とくらべてそれ以後の一年間の実質可処分所得が大幅に下がっていることがわかります。リンク先にはこの記事を載せておきました。その解説でも分かるとおり、明らかに賃金の伸び悩み、年金給付額の削減、物価の上昇などで生活が苦しくなっていることが一目瞭然です。
第2は、いわゆるアベノミクスで経済はどうなったかということに関連する資料。
日銀による「異次元金融緩和」の開始から3年半を経て、物価上昇率は2016年7月でマイナス0.5%、個人消費は2年連続で前年割れし、さらに国内総生産は4〜6月期実質で前期比0.0%の横ばい。企業の設備投資もマイナスで、銀行の貸し出しも年2%程度しか増えていません。日銀の異次元緩和の結果、日銀は最大の国債保有者(340兆円)で、名目GDPの7割近くにものぼるというのです。タコが自分の足を食べて生き延びているようなもの。ついにはたこ足を食い尽くしてしまうときがくるのではないでしょうか。
銀行の貸し出し金がほとんど増えてはいませんが、貸し出していないわけではありません。中小企業向けには11年3月期の70.28%から68.17%に減少し、その分を地方自治体向けに変えて、こっちは6年連続で増加。過去最大になっているのです。
下の資料をごらんください。「借りるなら今のうちだよ」とばかり、確実に回収できるところへはどんどん貸し出して、自治体を借金まみれにしようというのでしょうか。
アベノミクスはもうデタラメ。要するに庶民はカネがないから買い物ができない。それでもiPhoneなどを販売して売れ行きはよくても海外企業にお金がいってしまう。若者は生活必需品だからスマホは持つけれど、それ以外には結婚もできなければ子どもも作れない。高齢者は、一人の年金じゃやっていけないから、生活防衛にこれつとめる。わずか月300円値上げといえど、庶民にとっては大変なことなどですよ。日本経済はどんな大きなカタストローフに行き着くのでしょうか。恐ろしい事態が引き起こされようとしている・・・そんな予感がいよいよ大きくなってきました。
だいたい雨の降り方ひとつをみても、気候変動の大きさはもう異様としかいいようがない。気候も経済もとなれば、生活はいったいどうなる??福島第1原発の廃炉費用を他の電力会社や新規参入の電力会社にも負担させ、つまるところ庶民につけをまわす。北朝鮮の弾道ミサイル3発を同時に落とせないから、落とすための軍備を増やす。北朝鮮はそれを上回る軍備を持ち、日本はついに核を持つ。
異常が異常でなくなったらそれが正常となるのか??異常が正常となり、正常が異常となる・・・狂気の世界ですね、これは。いつか来た道よりタチが悪い。